【ネタバレなし・感想】『ジュラシックワールド 炎の王国』定番のコテコテ展開をじっくり練って緊張感と迫力はマシマシ!だけどこれ恐竜の出番少なくない?


今回見てきたのは、



『ジュラシックワールド 炎の王国』



です!!!!!!







【作品紹介】

予告編


『ジュラシック・ワールド/炎の王国』最新予告



あらすじ

ハイブリッド恐竜インドミナス・レックスとT-REXの激しいバトルで崩壊した「ジュラシック・ワールド」があるイスラ・ヌブラル島の火山に、噴火の予兆が見られた。恐竜たちを見殺しにするのか、彼らを救うべきか。テーマパークの運営責任者だったクレア(ブライス・ダラス・ハワード)と恐竜行動学の専門家であるオーウェン(クリス・プラット)は、悩みながらも恐竜救出を決意し島へ向かうが、火山が噴火してしまい……。

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【感想】定番のコテコテ展開をじっくり練って緊張感と迫力はマシマシ!だけどこれ恐竜の出番少なくない?


前作の大ヒットを受け、シリーズ第5弾として公開された今作。これまでの流れを見てみればわかるように、要するに「人間の科学力で恐竜を現代に甦らせたはいいけど、恐竜たちが暴走して大変なことになる」というのをずっっっっっとやってきてるんですね。だから今作はそこをどう外して行くんだろうと。


とはいうものの、「ジュラシック〜シリーズ」はぶっちゃけちゃんと見たことがほとんどなくて。。。。第1作と前作『ジュラシックワールド』を予習したくらいなもんです。多分全部見たことあるとは思うんですが、正直記憶が定かではない。不届きものです。


前作『ジュラシックワールド』では、再興したジュラシックパークで、恐竜の暴走が起き、パークが破壊され、さらに最強の恐竜”インドミナス・レックス”が人間を襲いました。それを食い止めたのはご存知Tレックスと、人間に従順に育てられたヴェロキラプトルの”ブルー”でした。


この左側にいるのがブルーですね。


”ブルー”ほか全部で4体のラプトルがパークにはもともといて、それをクリスプラット様扮するオーウェンが父親がわりに育てていたのですが、ブルー以外のラプトルは前作でインドミナス・レックスに倒されており、残っているのはブルーだけです。


前作でインドミナス・レックスに壊滅させられてしまったパークは、もう使われておらず廃墟と化していました。そこに恐竜たちがのびのびと跋扈しているんですね。


しかし、パークが設置されていた孤島は活火山の影響で、島自体が壊滅寸前。このままだと島の恐竜たちが絶滅してしまう、というところから物語は始まります。


パークの元CEOであるクレアは、恐竜たちが絶滅しないよう、ほかの島に移送することを計画していました。しかし議会の反対を受けてちょっとうまくいかない。そこに手を差し伸べたのが、ジュラシックパークの創設者ロックウッドです。オーエンとクレアは、助手の若者二人とともにかつてのジュラシックパークに足を踏み入れ、恐竜を助けようとします。しかしその裏にはある陰謀が隠されていて…。。。。


というようなあらすじ。予告編でも大体の流れがわかるかと思いますが、実はその流れは最初の30〜40分くらいなもんで、実はメインの舞台は他にあるのです。


ということなので、前作のような、恐竜だらけの島で大乱闘!!みたいなのを期待して行くとちょっと違うかもしれない、という危険を孕んだ映画なのです!



筋としては難ありか?人の出番が多すぎる!

てな感じなので、実は物語の中盤くらいは全部人間対人間の戦いなんですね。


これまでも(きっと)悪い奴が自然を甘く見て、それがきっかけで人間たちが怖い目にあう、という展開はありました。でも今回は、特に前作と比べると、人間の出番が多すぎたような。まあそれもそれでいいんだけど。


まず、救出隊が向かったところでたくさん恐竜が出てきてわーきゃーなるんだけど、そのあとはもう、偉い人やお金持ちの陰謀を暴くスパイ映画のような展開に。もちろん恐竜は出てきておっかなびっくりしたりはするんだけど、主題はあくまでも「人間」サイドのものなんですね。


なんならクリプラのアクションシーンがあったりして。アベンジャーズで鍛えた格闘センスで兵隊さんたちをボッコボッコにしていくクリプラ様ももちろんかっこいいです。


というか、中盤は恐竜たちは檻の中に入れられてたりなんだったら寝てたりするわけです。人間の手によって。


だから恐竜が躍動する時間帯が、全体通して少ない。恐竜たちが眠っている間にクリプタたちが真相の解明とか、お金持ちさんたちの狙いを妨害したり、怖い軍人さん(?)から逃げたり立ち向かったり。やはりクリプラが有名人となってしまった今、クリプラの出番を多くしたかったのかな?


もちろん前作の時からクリプラは有名ではあったんだけど、アベンジャーズがあったりなんかあったりして、やはりクリプラ映画にしたかったような狙いはなんとなく感じ取れます。ていうかクリプラ映画ってすごいな!




あと後半の舞台はロックウッド家の屋敷なので、全体通してスケールの小ささは否めません。むしろその舞台の狭さを生かしたアクションシーンやハラハラドキドキを演出している感じ。


小さい屋敷の窓のヘリを一生懸命移動したり、縦横に逃げたり。あとやはり屋敷なんでドアとか階段が多くて、かくれんぼの楽しみもありますね。


これは前作までとの差別化を図っているんでしょうかね。



あとは、ロックウッドの孫にあたる娘さんが出てきて、なんだか訳ありらしいことは最初の方でほのめかされます。そこもこの映画の大きな謎の一つ。なんだけどぶちゃけ出オチ。オチがもう最初の方であたりがついちゃうんですね。しかもそれだって、なんかさらっと勢いでネタバレしちゃうし。


あの女の子のくだりはもうちょっとねれなかったかな〜とも思う。し、なんだったらなくても良いのでは?ほかの形でも良かったのでは?というのが正直な感想です。最初の20分くらいでネタが見えちゃって、それ以上の驚きがないんだったらもうただの煽り損感は否めません。



という感じの、思ってたジュラシックワールドとはちょっと違うな〜という印象が残りました。正直ここは期待はずれかも。もっと大自然の中を縦横無尽に駆け抜ける恐竜や人間たちが見たかった。


ここは賛否が分かれるところではあると思います。


恐竜のCGにびっくり!!!

まああらすじはここら辺にしといて、こっからはジュラシックワールドのジュラシックワールドたる所以の、画面の迫力について書いていこうかと思います。人間の出番が多いとかいたけれども、流行りこの映画の主役は恐竜なんですね。今回も、でっかい奴らがド派手に大暴れしています!!


今回はIMAXの3Dで見たのですが、ズバリこれが正解だと思います!


理由は
・IMAXなんで映像が綺麗!
・3D用の迫力満点シーンがたっぷり!!
・やはりでかいものはでかいスクリーンで見た方がいい!!!
というなんとも偏差値の低そうな三点です。


特に今回びっくりしたのは、CGの完成度の高さ。いや何を今更、と思うかもしれませんが、これが本当に綺麗なんです。


そもそもジュラシックパークは、第1作が「映像革命」と言われたほどCGの完成度が半端じゃありません。


眠っている恐竜の頭をオーウェンが撫でる、みたいなシーンが何度かあったのですが、そこでよりになった時の恐竜の皮膚の感じとか、マジでびっくりしました。鱗みたいになっている皮膚が、本当にそこにあるかのような完成度。これすげえお金かかってるんだろうな〜。


マーベウ作品なんかで、もうアメリカ映画のCGの強さって日本でも相当浸透してると思うんですけど、意外とこういうゴツゴツした感じのCGってあんまり見てこなかったような気がします。どちらかというと、アイアンマンみたいなメタリックな感じとか、ランペイジの時みたいなフサフサの感じとか。だから以外線を感じるんでしょうか。


それと恐竜のすばしっこい動きの完成度が高すぎます。早くてでかくてゴツゴツしてるからこそ怖く感じるんでしょうね!(雑)


恐怖の煽り方はコテコテでいて最高だぞ!!

そんで、今作の最大の推しポイントは、恐竜ほか「ハラハラドキドキの見せ方」にあります!なんというか、凝ってるんですよね。「こいつをどうしたら迫力ある画に見せられるか」を考えて考えて作ってるというか。


まず印象的なのは、影を使った演出。単純に、人に恐竜の影がかぶさって…というのもあるんですけど、それだけじゃないです。


例えば、火山の島で取り残された首長竜。明らかにすぐそこまで溶岩が迫っていて、どう考えても死んでしまう。そこに火山灰が覆いかぶさって、一瞬姿が見えなくなったかと思ったら、溶岩が光って首長竜の影だけが見える形に。そしてその影がだんだんと倒れていく。


直接は死んだことがわからないのですが、だからこそ悲劇的に見えるというか。


あとは、今作の最強の恐竜”インドミナス・レックス”が、少女のいる部屋に入ってくる、というもう心臓ばくばくなシーン。そこでも、直接インドミナス・レックスの姿を映すのではなくて、部屋に置いてある馬の剥製の影にインドミナス・レックスの影がかぶることで間接的に恐怖を煽ります。


大体のシーンにおいて、人間は恐竜から姿を隠しています。逆にいうと、人間からは恐竜の姿が見えていない。だからこそ「まだかな?まだかな?」「もう行ったかな?」というドキドキが生まれます。それをうま〜く利用して影を使って恐怖を煽っています。



さらに、さっきも言った通り、狭い空間でいかに動き回るか、恐怖を煽るか、という撮り方。特に高さを利用したカメラワークが高所恐怖症の筆者には怖くて怖くてたまりません!!w


屋敷がそもそも凄い高層なんですね。その最上階の窓の縁をつま先だけであるく、というシーン。これも、「落ちたら確実に死ぬ。」という恐怖を感じさせます。こういうところで3Dがうまく効いてくるんです。


狭いところに逃げ込んで、一件落着かと思ったら恐竜が首を突っ込んでくる。壁がバキバキと割れる。壁を割って入ってこようとする恐竜が画面から飛び出してきます。


きわめつけは、ラストの見せ場のシーン。オーウェンが追い詰められて一巻の終わりか、、、と思ったところにやってくる”あいつ”。おきまりのパターンです。


”あいつ”が最後の一撃を食らわして、インドミナス・レックスがガラスを破って真っ逆さまに落ちていく。…で、はい!フィニーッシュ!!!という一撃!こういうのは大草原ではできない痛快な一撃です。絶叫ものです!(見てないと何言ってるかわからないことを書いています。すみません。)


あとは、屋敷内にある手動エレベーターを使っての移動もハラハラします。細いところをなんとか逃げようとちょこまか動き回るのが精神的にくる演出ですね。


痛快というところで言えば、ピンチになったところであいつがやってくる!というキャプテンアメリカ的登場シーンもたくさんあって上がるところでしょう!


まあ予定調和と言われればそれまでなんですけども、それがいいんです!


あと、「逃げ切ったと思わせてもっかいやってくる」演出もなんども出てきまして、これがまた心臓に悪い!冒頭からそうなんですけど、ああもう大丈夫だな〜と思ったところに急に出てくるでっかいやつ!


前触れなく急にどん!!ていうのはよく見るんですが(「it」とか本当そんな感じだったような)、一呼吸着いてからのどん!!!ていうのは破壊力抜群です!本当見せ方が上手い。


こんな風に、一見コテコテな演出なんですが、一捻りして観客を面白がらせる撮り方にこだわっているので見ていて飽きません。終始ドキドキし続けられる展開になっていると思います。これぞ娯楽作!



そうは言っても安心して見られるのがいいところ。

このシリーズで一貫しているのはおそらく「自然の脅威を舐めて痛い目に合う」という展開と「悪い奴は大体食い殺される」痛快さではないでしょうか。これは今作にも通づるところです。


もう徹底して悪い奴は悪い奴。「こいつどうなんだ?グレーじゃない?」みたいな奴は一人も出てこない。重要な悪い奴なんてヒドラの手先ですからね笑(MCUの話)。一目で「あ、こいつ悪い。」ってわかる脚本の親切さったらないです。笑


そんで、大体イキってる軍人もどきはめちゃくちゃに痛い目にあいますね。「俺ならこいつ相手だって大丈夫っしょ!」って言って近づくんですけど、まあ大丈夫じゃない。それが痛快でしょうがないんだ!!!


自然をなめるな、科学を過信するな、ということでしょうか。



しかあし!!!ラストの展開はやりすぎかな?と思うくらい意外性たっぷり。というかあれは完全に次回作へ向けた布石でしかなく、DCEU「バットマンvsスーパーマン」を彷彿とさせるいやらしさを感じました笑。次につなげるためだけの展開。


とは言え、この先の展開がどうなるのか非常に楽しみでもあるところ。てか普通に考えて恐竜と人間の共生って無理だろ!「ジュラシックワールド」の本当の意味がわかった瞬間でした。。。



最後に:映画鑑賞中は、前方だけに集中しましょうの話。

隣に座っていたのがカップルで、もうず〜〜っとイチャイチャしてるんですね。しかもペチャクチャ喋りながら。しかも日本語以外の言語で。あれ何語なんだろう。


それが地味にず〜っと気になっていて。エンドロールが始まったらそのイチャイチャがさらにグレードアップしたんで、もう耐えられなくて、視線をちょっとだけ動かして視線のはじの方で見ていたんですその様子を。視野見です視野見。


そしたら急にイチャイチャが止まって不穏な空気が流れ出して。「これはやばい。」と思いました。急いで視線を画面に戻したんですけど、明らかにこっちを睨んでるんですよ。怖くて怖くて。明るくなったらぶん殴られるんじゃないかと思って、生まれて始めて顔の表面がひや〜っとなりました。


結局何もなかったのですが、イチャイチャに気を取られて視線を動かすと怖い目にあいますよって話です。皆さんも、くれぐれも気をつけてください。。。


睨まれてる空気だけでこんだけ縮み上がってしまうのだから、恐竜に食われかけてもどしっと立ち向かうクリプラは相当きもの座った人間なんだろうと思います。僕はそうはなれません…。


というわけで、恐竜と自然の怖さを実感したところで人間が一番怖いということを学んだ2時間ちょっとでした!!!






最後まで読んでいただいてありがとうございました!!!