12/1 ハガレンのあえていいところを探してみよう! 映画『鋼の錬金術師』





なんて失礼なタイトルなんでしょう笑笑笑


でもね、聞いてくださいよ。


この映画酷評と批判ばっかりなんだもん。ちょっともう可哀想になっちゃってるんですよ僕は。だってこの映画の話、いや原作も含めて『鋼の錬金術師』っていうタイトルを口にしただけで、「あ〜あの映画ひどかったやつね、」みたいな感じになっちゃったら可哀想でしょ?映画が、漫画が、可哀想でしょ?


まあこの場合の映画が、っていうのは別にプロデューサーとか監督が、っていうんじゃなくて、作品がってことなんですけど。この世に生を受けたからにはやっぱり愛されたいじゃないですか。


この文章書いてる今、まだ見る前だけど、そんなスタンスで、この世に生を受けた作品という新しい命にいいところを探してやろう、たとえ親がどんなにひどい育て方をしていたとしても、その子供は悪くないんだ、ってところを探してやろうという所存であります!!!


作品情報


あらすじ

錬金術— それはあらゆる物質を新たなものに作りかえる魔法のような科学。 

幼くして天才的才能を持つエド(山田涼介)と弟アル(声:水石亜飛夢)は、亡くなった母にもう一度会いたいと禁忌の「人体錬成」に挑んだ。しかし、結果は失敗。”錬金術とは等価交換である——”その容赦ない鉄則は、エドの左脚と、アルの身体全てを奪い去った。瀕死のエドは自らの右腕と引き換えに弟の魂をなんとか引き戻し、近くにあった鎧に定着させた。

多くを失ったエドだったが、諦めはしなかった。アルを元の身体に戻す。そう決心し、鋼の義肢、オートメイル(機械鎧)を付けた身で、史上最年少の国家錬金術師「鋼の錬金術師」になった。兄は自分が巻き込んでしまった弟のために。そして弟は、命を捨てる覚悟で自分の魂を錬成してくれた兄のために。

絶対の絆で結ばれた兄弟は、失った体を取り戻すため、カギとなる伝説の「賢者の石」を求めて旅に出る。

支え励ましてくれる人々との出会い。2人の前に現れる謎多きホムンクルス(人造人間)たち。その先に待ち受ける驚愕の真実。そして兄弟は再び、「人間の命とは何なのか—」という命題と向き合うことになる。

どんな困難が待ち受けていようとも、エドとアルは前へと進む。全てを圧倒する愛と信頼、そして兄弟の絆をかけた、超ド級の冒険が、今始まる。

                         (HPより抜粋)


映画『鋼の錬金術師』本予告【HD】2017年12月1日公開



キャスト、スタッフ

<キャスト>
エドワード・エルリック - 山田涼介



ウィンリィ・ロックベル - 本田翼



ロイ・マスタング - ディーン・フジオカ



アルフォンス・エルリック - 水石亜飛夢



リザ・ホークアイ - 蓮佛美沙子
エンヴィー - 本郷奏多
ドクター・マルコー - 國村隼
コーネロ教主 - 石丸謙二郎
グレイシア・ヒューズ - 原田夏希
グラトニー - 内山信二
マリア・ロス少尉 - 夏菜
ショウ・タッカー - 大泉洋(特別出演)
マース・ヒューズ中佐 - 佐藤隆太
ハクロ将軍 - 小日向文世
ラスト - 松雪泰子


<スタッフ>
原作 - 荒川弘「鋼の錬金術師」


監督 - 曽利文彦


脚本 - 曽利文彦、宮本武史


音楽 - 北里玲二


主題歌 - MISIA「君のそばにいるよ」

MISIA - 「君のそばにいるよ」MV



スキャンダル💢💢💢


なんだこのタイトルは笑
しかしこれは外せないですよね〜どうしたってそうとしか見えないし。


詳細はいろんなブログで書かれている通り。詳しくはこちらを参照ください。



【重要!】実写化映画について


しかし!


僕は思うのです!これはそれを斡旋した人が悪いんであって作品の評価とは全く別であろうと。この時点で「作品はどうせダメなんでしょう?」とか「こんなことしてるくらいだしまじ無理」とか言っちゃいけんだろうと!


作品は作品。映画は映画。それ以上のことはないでしょうと。


同じ理由で、実写化と漫画原作の関連性についてはそこまで考えんでいいのではないかとも思っています。映画は映画。それ単体で見れば良いでしょうと。


、、、まあそれだけで見れないのも事実ではあるのだけど。どうしたって原作が気になっちゃうのはわかることではあるんだけど。笑


でもそれとは切り離して見てみようよ、とも思っているわけです。だって原作知らなくても実写化映画を楽しむ権利はあるでしょう?原作知らなくても、予備知識なくても、楽しむ権利は原作ファンと同等にあってしかるべきだろうと。


もっと言えば、本当に理想を言えば、原作ファンもなんも知らん人でも楽しめるのが本当に良い形での実写化なんだろうな〜と思うんだけど、多分それは難しいかも。


そんなことを思うモリモトでした。







そんなわけで、いろんなことを思ってしまう私なのですが、とりあえずいろんな意味で作品は楽しみ。


というわけで早速見に言ってみました!!!



























感想

※レビューでは、いいところに目を向けていただくために、批判部分は文字を小さくしてあります。






まずは一言。


よくもまあこんなひどい映画を作ったもんだなあ笑


驚嘆の領域ですねもはや。これだけブーブー言われるだけはあるな、と。
なんというか、普通にやればいいのにわざと悪くしているのかと思わせるような演出、そして演技。からの全体を覆うなんの話なの?という疑問。話の終着点がよくわからず、しかも回収の仕方が雑。しかもCGめっちゃ使ったアクションバリバリ映画になるのかと思ったら全然戦わないし、にしては謎解きもテンポが悪い。本当に普通にやればいいのに!ってめっちゃ思いました。


、、、ということはいろんな人がいろんな所でやると思いますので、あえて、良いところを見つけていきましょう!!笑人の悪口ばっか言うのは良くないよくない!笑



良かった所① イタリアロケの成果、風景と街並み。


最初のシーンからすっげえ広大な丘陵地隊って言うんですか、山並みとか緑豊かな丘がズラ〜っと続いていくカットがあるんですね。これは圧巻でした。


この世界観は、やっぱりどうしても海外の、ヨーロッパの雰囲気が重要だと思います。人物名も英語っぽいアレだし、部隊もどうしたって日本のものではない。だからこそ、その風景には作り物ではない説得力が必要。それについては結構しっくり来ていて、やっぱり海外ロケの賜物だな、と思いました。


それから街並み。煉瓦造りの建物が続いていくヨーロッパの街並みって言うのが俳優さんたちの衣装にうまく溶け込んでいます。


これ。


まあ日本人が考える「いわゆるヨーロッパ的な街並み」であることは否定できないけど、それでも実際に海外のもの使ってんだから文句はないっしょ!


と言うわけで、海外でのロケは一応成功したと言えると思います。少なくとも背景的な問題はクリアしているか、と。


これが日本の街並みだったりとか、変にCGだったり合成だったりしたらそれこそ相当入り込めないと思います。この時代になっても、やっぱりどこで撮るかっていうのが大事だったりするんですね〜。



良かった所② 一部CG


はい二つ目。


一部、CGです。一部。そうすべてではなく、ある部分のCGはよくできていただろう、と。ごめんなさい、一部とか言って。


やっぱり「錬金術師」というだけあって、物を合成したり作り出したり、火炎放射したり指が伸びたり、魔法使い的なことを行う人々の話なんで、CGはどうしても肝心要。ていうかここをクリアできないと見ていて辛いっしょ。笑


荒唐無稽な話がさらに「ナンジャコリャ?」になっちゃうっていうか。



最近スターウォーズの最小のシリーズを見ているんですけど、思うんです。「当時はおもろかったんやろな」っていう。


どういうことかっていうと、作られたのが70年代だったりするから、まあそりゃあCGはしょぼいだろうと。だいたいSFなのにそこまでCG使ったりしてないんだもんね、着ぐるみとかでやってるんだよスターウォーズ。ヨーダとか人形なんだよ、なんか笑っちゃうんですよね。学芸会か何か?みたいな笑




でもでも、バカにしちゃいけない。だってその当時はそれがすげえ!って受け入れられてたんだから。それが一番新しい世界観だったんだから。



でで、何が言いたいかっていうと、時代が違えばそれを見る人の見方も違ってくるっていうすごく単純なことなんです。その当時はすげえ!だったものが、今見るとしょぼく見えてしまう。その違いは何かっていうと、その人がこれまでどんなものを見てきたかってことなんじゃないでしょうか。


とんでもないクオリティのCG作品を見てきた今の世代の人たちって、やっぱり半端なものを見せられるとすぐにわかってしまう。レベルが高いものには気づきにくいくせに、低いものはそれまで見たことがないからすぐにわかってしまう。



だからCG技術は「良ければ評価される」ものではなく、「悪いと批判される」ものなんだろうな〜と思います。実は理不尽なのかも。



で、今回はどうだったかというと、まあクリアは、一応は、していたかな?っていう感じでした。


ぶっちゃけマーベルの作品とかと比べると、結構レベルは低めだと思います、、


ていうか、山崎貴監督作品によく出てくるというか常にタッグな白組の方が数段上かも、、、これ今度山崎貴の映画やるよな〜ハガレン見てからだとどう感じるんだろう、、、


まあとにかく、ちょっと雑なところはありましたよ。最後にでてくる人造人間とか、伸びる指とか。


でもでも!良かった所もあったにはありました。


それは、そう。今作の二人目の主人公、アルです。


原作知っている人ならわかると思うのですが、アルは体を失って魂だけこの世に残り、それが鎧に結びついているという設定のため、常に鎧です。




そう、これ。


これがずっと動いてるんです。もちろんぜんぶCG。これは動きが滑らかで、しかもダメージを受けた時のリアクションとかもリアル。アクションがどうしても多い役所なので、これは結構大きかったのでは?と思います。


あとは、劇中では『真理』と呼ばれる存在の、煙人間。説明不足でよくわからなかったんですが、とにかく煙が人の輪郭を持って動いている、みたいな感じがすごくよくできていたな、と思います。


原作だとこんな感じですね〜。う〜んやっぱり不気味。


神秘的な所なんで、そこで齟齬があるとちょっときつかったかも。そこをよく仕上げたというところはまあ良かったかも。



良かった所③ 一部俳優陣の演技


はい次。


これもね〜ごめんなさい。「一部」俳優陣です。もうこれはしょうがない。


だってまずさ、なんたって山田涼介がすっげえ演技下手なんだもんよ。『グラスホッパー』で浅野忠信が褒めてたっていうけどもそれが大人の事情だったってことが判明しましたね。何回おんなじ調子で叫んだ?なし!


本田翼も確かに可愛い!可愛いけどまあそれだけっていうか、静止画で見ればいいかなって感じですね。動かなくていいし喋らなくていいしましてやでっかいスクリーンで見たい演技では決してないです。


とかね、言っちゃダメ言っちゃダメ。



良かった人。


まず何と言っても松雪泰子さんでしょう!!!



この妖艶な感じよ。このセクシーさよ。この胸元よ!ケルベロスのマークにもう目が釘付けっしょ!これが子持ちですか。


ていう男の子な評価だけではなくて。


この人まあ見りゃわかるけどすごいミステリアスな役所でして、ない考えてるかわかんないし何を繰り出してくるかわかんないんだけど、その怖さをちゃんと表現していて。


「一回死んじゃったじゃない」


っていう一言がすげえ聞いてくる。一回死んじゃったじゃないって普通言わないもんね。


それなのに、この映画では珍しく、違和感を感じなかった訳です。すごい。さすが。



次に大泉洋さん!洋ちゃん!



これポスター発表時には「洋ちゃんそのものでしょ!」みたいな反応があった通り、見た目が完全に大泉洋さん。笑


なんだけど!!!


その中身というのがこれね〜原作を知ってる人ならわかると思うんですが、結構サイコパスな人で。優しく見えてサイコパスっていうあれなんですわ。


ていうのがすっごいあってました!もはや面白いだけの役者さんではないんだなってすごく感じました。『アイアムアヒーロー』、まだ見てないんだけど、見てみようと思いました。


最後らへんの完全にサイコパス方面に行っちゃった喋り方、身振り手振り、あの容姿からは想像できないセリフ!


役者さんとしての「振れ幅」を感じました。




最後にこの人。内山くん。笑




って笑い事じゃなくて、本当に三人あげるならあと一人は小日向文世じゃなくて國村隼じゃなくて内山くんだな〜て思いますまじ。


なんでかっていうと、内山くんも松雪泰子側の役なんだけど、もっとわかりやすく化け物なんですよね。のっそ〜りしてて、ゆっく〜り喋って、そんで持って「食べていい?」ってにやっにやしながら聞くっていう。


もちろんフォルムもさることながらなんだけど。この役にぴったり入っていた。


ていうか多分一番やりやすい役なんだと思います。感情を込めるっていうことをしなくていいから、読み方に気をつけて言えばいいし。


ただその歩き方だけ、リュックを前にかけて小走りに歩く少年みたいな感じになっちゃっててこれはひどいと思いました(伝わるかな?)洞窟でお腹開いて兵隊を追いかけるシーン見て欲しい子の映画の作りの酷さがわかるから笑




そんなとこでしょうか?うん。


というわけでいいところを見つかるだけ見てきたわけですけど、もちろんツッコミどころ満載なもはやコメディ映画のような体をなしていますこれ。だから期待してみるんじゃなくて、ツッコミどころを探しながら、「いやいやワロタwwwこれはないっしょwwwwwww」とかって友達とわらいあってほしいとおもいます。


ていうか、これ何、国際映画祭のオープニングにしたって?やばいでしょう日本のレベルこれです!って胸張って言えないですよ。本当に演技が、、、なんでだろう、見ながら「わざとやってるんじゃないかなこれ」って思うくらいみんな白々しいしへたくっそな演技でした。ストーリーも、グダグダだし一つとして入り込んで見れるところがなかったかな〜。っていうかおディーン様は一体なんなんだ?冷静キャラかと思ったらすごい感情的になるし、しかもその過程もよく見えないし、まあ百歩譲ってそういうキャラだとしても見せ方もっとあるだろうって思うし、その役割はあんたが持っていくの?って感じ。エドだって最後なんの見せ場もないじゃないせっかく腕治してもらったのに。しかもラスボスの死に方よ。あんだけ最強最強っていうから、どう倒すのかと思ったのに、すんげえあっさり死んじゃうし、それがたとえ原作通りだとしても、もうちょっと理屈のところ欲しいというか、せめてバチバチにバトって欲しかった。バトルしなさすぎ。最後のエドの選択もよくわかんなかったな〜。誰かの命だって言ったって別にそこまで躊躇してやることなのか?なんでああいう最後になった?あと小日向文世のキャラはいたのか?それと國村隼のキャラもいたのか?とかとか、人物の感情の動きが伝わってこないし、伝える動きも特にないし、最後までうっすい筋道だけわかるみたいな2時間ちょっと担ってしまっている。もっとテンポ上げて欲しかったな〜。最後に、これは実写化されるときに話題になり、さらに不安も広がったという話題作でありますが、この原作ファンとどう付き合ってくのか、どう納得させるのか、どう映画に反映さすのかってところだと思います。原作を壊してしまったのではなく、守ろうとしたために帰って中途半端になってしまった。批判を食らわないようにって大胆な変更を避けたために、実写にした意味がなくなってしまった。だったらアニメで長い時間かけてみるわ。


やばい、結局こうなっちゃった。最後真っ赤や真っ赤。笑
間違いなく話題作であり、問題作でしょう。何かあるたびに取りざたされて、負の遺産となってしまうこの作品。大丈夫か日本映画、ってなってしまいました。


最後まで読んでいただきありがとうございました。