『SUNNY 強い気持ち・強い愛』大根ワールド大炸裂の青春ムービー誕生!!!

今回見てきたのは、


『SUNNY 強い気持ち・強い愛』

です!!!!!




大根仁監督最新作!!!!これは見に行かないと嘘でしょう!


好きなんですよね〜大根監督。実は同日公開だったマーベル最新作『アントマン&ワスプ』より楽しみだったりしてました。予告編からもう最高な気配、泣ける気配がプンプンしていて気が気じゃありません。


前作『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』があんまり評判がよくなくて、僕は大好きでしたけど、勢い減退気味かなんて言われていたりするようで、ちょっと悲しい。


大根監督の『バクマン。』という映画に高校時代のちょっとした思い出があって、そこから大根監督は、僕にとって常に気になる存在です。最近見た『恋の渦』もなかなか良かったです!僕は好きです!!


大根監督のダークなところだけ集めたみたいな映画でした。めんどくさくて、うざくて、でも憎めないクズどもの群像劇でした。マイナーな作品かもなので、よろしければこちらもぜひ!


ということで、前置きが長くなってしまいましたが、ここから今作の感想、行ってみます!!!


<感想>大根ワールド全開!!!泣き笑いっぱなしの120分でした!!!


好きだ!!!大根監督好きだ!!!!!大好きだ!!!!!!


と、冷静に見返して自分でもイかれてるとばっちり感じてしまうほど、この作品はやばいです!!!!


どれくらいやばいかというと、帰りにツタヤで安室ちゃんのCDを借りてしまうほどやばいです。てかお金貯めてこの映画のサントラを買おう。そう思わせてしまうほどにやばいです!


なんだかね、ずっと泣いてたんですよ。面白いところでも、なんだかずっと泣けて泣けてしょうがないんです。その正体はよくわからないんですが、とにかく青春を全力でかける女子高生たちが、底抜けに明るくて楽しくて、それでいてしたたかに生きていて、本当に「こんなところで泣くこたあねえだろうよお自分よお」と自分を半ばバカにしながら、それでも泣きそうになっていた記憶があります。


90年代という時代そのものには共感できません。それは、その頃の文化を僕は肌で知らないからです(筆者は20代です)。でも、「いつかこの時代のことを思い出して胸をときめかせ、年取った今も頑張ろうと思うんだろうな〜」と思って泣けてくるんですね。


何気ないバカみたいな日々。大人からしたらクソくだらないことに全力をかけている女子高生たち。でもそれが、「何かをした」からではなく「その時が楽しかったから」「仲間がいたから」、大切な思い出になって、時間を超えて人を動かすのだろうなあ、と自分の未来に思いを馳せて感動してしまう。


ぶっちゃけ、ずば抜けてすごい演技をしていたかと聞かれれば、そんなことはないような気がします。『万引き家族』みたいな超ド級の演技合戦とは言えないかもしれない。あくまで楽しくて明るい映画の枠からはみ出さない作品だと思います。


あるいは、とんでも急の演出や表現方法がされているかと言われれば、まあ大根監督ならではのフラッシュモブ演出はあれど、そこまででもないのかもしれない。セリフなんか、いたって普通と言われても一見おかしくないくらいです。


でも、90年代が持っていただろう「日本を動かしていた」女子高生たちと、その時代に動かされて今を変えていく大人たち、という空気感、その時代にしかなかった「力」がすごく上手に、パワフルに描かれていて、それに動かされてしまったのではないかと思います。


とにかく元気になれる一本でした。そして、大根監督が好きだということを思い出させてくれた映画でした。


で、何がやばいか。


①90年代編の若手女優陣の可愛さ
②現代パートの女優陣の多方面の活躍
③過去最大に炸裂する大根ワールド


この三つです。


ということで、今回は『SUNNY』に込めれたやばいポイントを紹介していきます!!


①90年代編は可愛いの暴走がすごい!

広瀬すずに山本舞香に池田エライザですよ?これはすごいですよ。すごいんですよみなさん!!!


この三人が制服をギャルの着こなし方をしたらどうなるかわかってますか?こうなりますよ???



ね?すごいでしょう?この三人を始めとするアムラーJK軍団が制服で街を跋扈し、カラオケに行き、時に水着になったり制服で踊ったり。私服ももう最高です。これだけでも見る価値が十二分にありますよ!


さらにそれぞれのキャラが立っていて、かつJKの方々の演技が上手。てか池田エライザってこんなに上手にちゃんとお芝居できる方だったっけ?僕としては、セクシーで色気ムンムンな役しか見てこなかったので(てかそれ以外の役あったっけ、、、?)、とても意外でした。それぞれに見せ場のある贅沢な脚本にもなっています。


広瀬すずは田舎からの転校生で天然ちゃんという役柄がすごく似合っています。ラジオ以外のDJを知らない広瀬すず、二つ結びのおさげにしている広瀬すず、東京に染まりオシャレになっていく広瀬すず、お酒に酔っ払ってベロベロな広瀬すず…これ以上言い切れません。


山本舞香は女子グループのリーダーで、その存在感と男気溢れる存在感が最高です。特に、その登場シーンは鳥肌が立つほどかっこよかった。てか演技すべてがすごく自然でびっくり。こういうJKいるな〜てかこんな子がリーダーってすごく幸せだよな〜かっけえな〜と思わされてしまいました。


池田エライザ演じる奈々はどこか影を感じさせるキャラクターです。ただそれが少しも不自然でないのは、やはりそのプロポーションと、綺麗すぎるおフェイスからでしょう。存在感がすごい!

↑てかこれやばくない?BI☆JI☆N!!


そのキャラからして一人行動が多い彼女ですが、それでも目を引いてしまうし、時折見せるJKの素の表情に萌えます。特ににこ〜って笑った時の表情が最高です!


等々と語ってしまいましたが、とりあえず全員可愛い!!!男ならこの最強JKたちに惚れてしまうこと間違いないです。

②現代編は演技力の応酬がすごい!


可愛いの暴力から一転して現代編では、40代位の女優さんがたくさん出てきました。その一人一人が素晴らしかった。


全体として何が素晴らしいかって、各キャラクターのJK時代の演技と現代での演技がぴったりと符合しているところです。おそらくこれは90年代編の広瀬すずらに篠原涼子ら各々が演技を合わせてきたんでしょう。これは並大抵の演技力ではできないでしょう。


さらに90年代編では、広瀬すず・山本舞香・池田エライザに綺麗どころを持って行かれて影が若干薄くなってしまっていたメンバーがちゃんと強調されています。裕子・梅・心の三人ですね。そしてこれができたのは、現代編を演じる小池栄子・渡辺直美・ともさかりえがそれぞれに抱える”痛み”をしっかりと演じていたからかと思います。


篠原涼子さんは、どこか今の自分に物足りなさを感じる専業主婦という役どころです。その辺りの控えめな演技も勿論お達者。


ですが、何と言っても元アイドル歌手という経歴が間違いなくこの役に効いています。歌とダンスが重要なパーツとなる今作。そのセンターを務めるのに、このかた以外に適任がいたでしょうか。


そして、優しく控えめでありながら、元気や生きる気力を取り戻す演技は、90年代編の広瀬すずととても相性が良かったと思います。


次に板谷由夏さん。90年代編では山本舞香が演じていたリーダーの芹香を演じます。


男勝りでキャリアウーマンですが、板谷さんのイメージいぴったり。ですが、この役はちょっと曰く付きで、元は真木よう子さんが演じる予定だったそうですが降板し、急遽決まったとか。でもそうとは全く思えませんでした。


90年代の山本舞香と演技がすごく似ているのに驚きました。


池田エライザ…は飛ばして、


次。ダイエットに何度も失敗してこの体型の梅を演じたのは渡辺直美さん。本職は芸人さんですが、その経歴がとても効いている。チームのムードメーカーで特攻隊長ですからね。


さらに、ダンス留学もしたその力量が間違いなく効いています。ダンスやそれ以外の動きのキレがすごい。勿論ギャグもこなせます。普通に強そう。


キツイ性格の裕子を演じたのは小池栄子さん。確かに見た目きつそうだし、間違いない。


しかも高校時代には貧乳だったのに整形して巨乳になっているという設定がばっちしすぎて何度も笑いました。


さらに、整形外科医を捕まえて結婚し、悠々自適のセレブライフも様になって見えます。毛皮のフードとか、サングラスとか。しかも巨乳。誰も寄せ付けないオーラを醸し出していました。


最後に心を演じたともさかりえさん。このキャラはこの映画で最も影のこい人物です。


DV夫と離婚し、夢を諦め、今は酒浸りの生活。さらに娘は実家に預けたままで、毎日の生活も危うい女性です。


このキャラクターは、現代の今まさに絶望の真っ只中にいるんですね。その彼女にとって高校時代の楽しい思い出は、ただの恥ずかしい思い出でしかない。消したい過去なんです。


それが他のキャラとのギャップになっています。まさに絶望・どん底を手加減せずに演じていたと思います。酒飲んで暴れるシーンとか。見てるこっちも一気に楽しくポップな雰囲気から引き離されて引いてしまいました。


てかともさかりえさんてなんか幸薄めな役多いですよね…そういえば実生活では二度目の離婚を発表したばかりでした…。


ということで、現代パートでは、あらゆる方面の女優さんがその経歴や持ち味を発揮した演技合戦になっていました!


③大根ワールド大炸裂!!!

大根監督といえば、どんなイメージを持たれるでしょうか。


僕の中では、①サブカルへの愛 ②女優を取ると最強 この二つがでかい柱になっているような気がしています。そしてその二要素をこれまで以上に凝縮されたのが今作だと感じます。


①サブカルへの愛


『モテキ』では漫画や音楽でその作風を印象付けた大根監督。『バクマン。』では漫画をどっしりとメインのフィールドとして据えてその愛の深さをエンドロールにまで浸透させました。


そして今作では90年代コギャルファッションと安室奈美恵・オザケンらを中心に据えてそのサブカル愛をまたしても発揮しています。


今作の90年代ポップの代表曲をこれでもかと集めた楽曲は、全く古さを感じません。初めて触れるものもありましたが、それでもここまで90年代に入り込めたことに自分でも驚きました。ある時はJKたちと共にノリノリになり、ある時は失恋の感傷に浸らせてくれます。


しかも単に曲を使うってだけじゃあない。大根監督の代表作『モテキ』で使われた「フラッシュモブ」形式のダンスも炸裂しています!


序盤と最終盤ですね。曲に合わせて急に踊り出したかと思えば、いつの間にか大円団になっている。この演出の豪快さ、大胆さったらないですよ。だってぶっちゃけリアリティは全くないんだもん。


でもじゃあ不自然でやってらんねえかってえとそうじゃあない。そこには、単純な演技では表現しきれない「力」があります。


90年代に「日本を動かしていた」女子高生のパワー。勢い。もしくは若さといってもいいかもしれないその得体の知れない底抜けの明るさが、いきなりな音楽といきなりなダンスで演出されている!


しかも、真っ黒に日焼けしてルーズソックス履いたコギャルたちが一斉に百人以上も工程で踊る姿、見たことあります?僕はないです。ていうか見たことある人いないと思います。


その絵面ったらないですよ!最初の10分くらいで始まるこのフラッシュモブ演出を見た瞬間、「わ〜〜〜!なんかスッッゲエの始まる!!!」てなりました。すごい頭悪そうなんですけど、でも本当にこうなんです。


しかもそれが90年代当時のサブカル音楽と融合して、それをサブカル大好き大根監督が撮ってるんだからそらあ面白いでしょう!楽しいでしょう!!!


伝わりますかねこれ?笑


②女優を撮ると最強


これについては監督作品を見ていただくのが一番です。『モテキ』での長澤まさみ(とそのおっぱい)始めとする女優陣。『SCOOP!』では二階堂ふみ。『奥田民生に〜』では水原希子。『バクマン。』では小松菜奈。


と、映画の中のヒロインを必ず見た全ての男に惚れさせてきました。特に光の使い方がすげえです。あわ〜〜く女優さんの輪郭をぼやかすような。ここぞというところは監督自らカメラを持って撮影しているらしいです。ずるいですね。


しかし。パンフレットで監督がおっしゃってましたが、女性を主人公とした映画は今作が初めて。確かに言われるまで気づかなかったけど、その通りだ。


しかも今作はほとんど男性が出てこないような映画ですよ。女優だらけなんです!これはすごいことになりますよ!!!


特に主演級の若手女優が共演する90年代パートでは、その手腕が余すところなく発揮されています。


水着でプールに突進するJK、放課後の空き教室でダンスの練習をするJK、青春を体現するかのように通学路を疾走するJK、、、、


あるいは失恋に涙を流しながら海岸を歩く彼女、悲劇の後雨に打たれて泣きわめく彼女たち、、、、


現代パートでも、いつかの青春を思い出し次第に気力をみなぎらせていく女優さんを綺麗に撮ってました。そしてもちろん、女性が登場するシーンは過去最多、というか2時間ずっと女優祭りなんでね、もうすごいことになってますよ。


とりあえず素材が最強ですから。最強なものを最強な人が撮るという。


ということで、大根監督の持ち味を最大限に発揮する設定と演出に、きっと心を掴まれることでしょう!!!

最後に:

大根仁監督作品といえば、常連さんがリリーフランキーさんと新井博文さんですが、今作もお二方出てきます。
リリーさんは割と重要な役どころで出てくるので大丈夫だと思いますが、新井さんもちょこっとだけ出てくるんですね。
その新井さんの出演シーンで注目は、新井さんが首から下げている社章。


みなさん気づきましたか?
小さい字でよく見えないかもしれませんけども、よく見ると「新井博文」と書いてありました!新井博文役新井博文!


てなんて小さいところに興奮しているんだ!


これまでダークな役どころをやってきた新井さんですが、今回もダークです!
クズです!
ゴミです!!
漆黒です!!!


ということで、そんな小さいところも注目して見て見てください!!!!


ていうかちはやふるファンは必見ですよ!!
千早ちゃんのお兄ちゃんがヒョロくんで、千早ちゃんの友達の兄貴が肉まんくんなんですもんね!!!!!


後最後に最後に!三浦春馬がヤヴァイ。俺思わず「うっわぁぁぁ…」って唸っちゃいましたもん。銀魂2といい今作といい、今、三浦春馬が来ています!これは是非見て欲しい。そして惚れて欲しい。


てな訳で、これから後二〜三回は見にいくだろう大好きな映画になりました。皆さんも是非に!!!映画館へお急ぎください!!!!



最後まで読んでいただいて、ありがとうございました!!!