【ネタバレあり:感想】『パシフィック・リム:アップライジング』 BIGGER IS BETTER!!!

本日見てきたのは!最速上映!


『パシフィック・リム:アップライジング』


です!!!!!!!!!!!!!!!



キャスト

ジョン・ボイエガ
スコット・イーストウッド
チャーリー・デイ
カラン・ブラル
菊地凛子
景甜
バーン・ゴーマン
新田真剣佑←!!!
マックス・チャン

予告


映画「パシフィック・リム: アップライジング」日本版予告


公式HP


この公式、about movie的なのが全くないのだけどどういうこと、、?


てな訳で、感想いってみましょうーーーー!!!!!
































BIGGER!!!IS!!!BETTER!!!!
何もかもが前作を凌ぐ超進化!!!
ど迫力の日本上陸戦を見逃すな!!!!

史上最もチャラいジョン・ボイエガ!

はい。ということで大興奮冷めやらぬうちにこの記事を書いています!
最高!大満足!これだから映画はやめられない!!


多分これ、深夜テンション(現在深夜3時)も入っているとは思うのですが笑、それでも大興奮のど迫力SFアドベンチャーでした!!


巨大人型ロボット「イェーガー」で地球に現れた巨大モンスター「KAIJU」との戦いを描いた前作。ギレルモデルトロ監督の特撮愛、日本愛をふんだんに盛り込んで、かつ監督ならではの世界観や色彩がマッチしていました。


今作は監督をチェンジしての第二弾。前作の世界観や色彩は抑え気味に、新監督のスティーブン・S・デナイトのアクションが盛りだくさんな興奮間違いなしの111分になっておりました。イェーガーもkaijuもとにかくどでかくなって帰ってきた、とそんな感じです。


と、絵的な迫力の話は後にして。




前作がヒットしての第二弾、ということで前回のキャラを踏まえるのかと思いきや、そう入れ替えでほとんどキャラクターを刷新してきた今作。前回から引き続き登場していたのは菊地凛子演じる森マコと、名コンビ(?)のニュートンとハーマン博士くらいのものではないでしょうか。こんだけ総入れ替えして大丈夫?


と思っていたのだけれど、今回も今回で面白い!


舞台は前作から10年後の世界。kaijuによって未だ街はめちゃくちゃ、しかしイェーガーも進化を遂げています。


新キャラの中で特に面白いのはやっぱり主人公のジェイク・ペントコスト。演じるはジョン・ボイエガです。


スターウォーズ新シリーズや最近では『デトロイト』での名演技が記憶に新しい彼。SWではコメディリリーフでありながらやるところはやる男フィンのコミカルで楽しい奴が板についていますし、『デトロイト』では打って変わって黒人迫害事件に遭遇する心優しい警備員を演じていました。後者はとてもハードな役回り。迫害される立場でありながらどうにかその場での最善の行動で事態を打開しようとする姿、しかし黒人差別の風潮に飲み込まれていく無力感、悔しさ、惨めさが衝撃的、という苦しい役どころでした。どうしてもSWのフィンのイメージが強かったので、『デトロイト』の時には「こんなゴリゴリの演技もできるんだ」と驚いたほど。





さてさて今回は完全にエンターテイメントに振り切った作品。どんな役どころを見せてくれるのか?と期待が高まるところです。結論。


ジョンボイエガ史上、最もチャラい男、ジェイク!


これが最高です!!てか普通にかっこいいじゃん!ていう。笑なんていうか、黒人のかっこいい要素詰め込みました!て感じ。三代目のエリーみたいな。


このジェイクっていうのは、前作で地球を救うために殉死した、スタッカー・ペントコスト司令官の実の息子なんですね。(そんなやつ前作に出てきたっけ…?)で、幼少の頃から一緒に育てられた森マコ(こちらはペントコスト家の養女ってところ)とももちろん深いつながりがある。


ただ、マコとは性格が真反対なんです。マコは真面目で実直。研究者兼パイロットだった前作での地球防衛戦から10年後が舞台の今作では偉い人になっています。


一方のジェイクというのはもう本当にチャランポラン。放蕩息子を絵に描いたような風貌なんですね。それが冒頭描き出されます。


10年前のkaijuの大発生によって町中が破壊されたってことで、建物はめちゃくちゃ、犯罪はやり放題な都市で気ままに暮らすジェイク。夜な夜なクラブで女遊び、欲しいものは盗みや物々交換で凌いでいくという気ままな生活を送っている。ザ・ストリートファッションに身を包み、kaijuの巨大な骨のそばでプールに浮かんでいる姿とかもう遊んでんな〜かっけえな〜てなもんです。


他にも、任務中にもかかわらず女を口説こうとしたり、「俺かっこいいからさ、モテちゃって困るよ本当」的な発言をしたり。


こんなチャラいボイエガは見たことないですね笑。衝撃的ですらありました。


そんなチャランポランで無責任、そして何にも本気になれない彼が、再来した地球の危機に立ち向かう中で、そしてその中で出会う女の子アマーラとの関わりの中で、どのように変わっていくのかというのが今作の大きな動線なのです。




他のキャラもいいよ。

そうそのアマーラ。

この写真の女の子です。


kaijuに家族を目の前で奪われた傷を胸に抱え、kaijuへの復讐心から自らイェーガーを作るという技術力を持つ女の子です。彼女の年齢設定が幾つなのかわからないのですがおそらく14くらいかな?あどけなくて可愛いな〜なんて思ってたらムッチャ怖い目でイェーガーを操縦したりするもんだからそのギャップがいい!


彼女も彼女で、家族を殺された記憶がトラウマになって未だ苦しみ続けている。その記憶が克服できないというところを仲間とともに戦うことで乗り越えていく、という成長も見られます。これが前作の森マコに当たるような役なんだろうな、と。




さらにさらに、スコット・イーストウッド演じる、ジェイクのパートナーのネイサン・ランバート。スコットも前に見たのが『マンチェスター・バイ・ザ・シー』のあの朴訥としたおじさん役なので、「エンタメ作品なんか出ちゃって大丈夫?しょっぱくならない?」と思ってたのだけれども、大丈夫です。はい。当たり前ですね、ハリウッド俳優なので。


てかもともと顔が綺麗なんで、絵が映えるよね!顔ちっちぇ!ハリウッド俳優の例に違わずマッチョだし。てか普通にかっこいいわ。うん。かっけえ。


こいつはジェイクとまた正反対で、上官としての責任感と地球を守るという職務の誇りを持った真面目で実直な男。その精神性がジェイクに影響を与えていくという。



てここまで見ると、前作と構造がだいぶ似てるよな〜と思うところなんですよね。


前作は、ローリーというやさぐれた男が元いたパイロットという役職に復帰し、地球を救う。その時のパートナーが森マコで、彼女は反対に几帳面完璧主義者の反面、両親を失った過去のトラウマに苛まれていると。


今回は、チャンランポラン放蕩息子のジェイクが、元いたパイロットという役職に復帰し、地球を救う。その時に出会うのがアマーラで、彼女は家族を失った過去のトラウマに苛まれていると。そしてパートナーは几帳面真面目男のネイサン。


こうして見ると、チャランポラン担当はローリーからジェイクにそのままスライドされて、真面目で過去のトラウマを抱えているのはアマーラとネイサンい分割されている、ということがわかる。だからストーリー的には前作のものをだいぶん引き継いでいるんですよね。


まあジェイクの方がよっぽど如何しようも無いやつですけどね。上官なのに夜中にアイスとか食ってるし。




じゃあどこが超進化なんだよってことなんですが。


はい。
こっからが本題。



超進化した次世代イェーガーたち!

「やっぱ〜超弩級エンタメSF怪獣映画て言ったら〜なんつってもど迫力なアクションが見たいよね〜」


はい。ありますそれ。
ど迫力なアクションあります!!!!


予告編でもありました。
「bigger is better.」
これがこの映画の魅力を物語る上でのキーワードではなかろうか!!


つまり、前の作品を越えるためにはやっぱビジュアルが大事だと。でも今回はあのデルトロ監督は大して関われない。それでいて前回の世界観をさらに進化させるのは厳しい。監督も映画.comのインタビューで言ってました。「夜の、しっとりと雨降りしきる濡れた感じの街の中や、水中で繰り広げられるKAIJUとのバトルは、デルトロ監督にしかできない。彼があそこまで素晴らしく極めてしまっているから、ビジュアル的にも何か新しいことをやりたかったんだ」とのこと。そして「次世代」というテーマ。そこで編み出されたのが、
「でっかい方がいいじゃん!」
ていう発想なのかな?と。


ということで色々パワーアップしてますよ。



まずはイェーガーの進化。


前作では殴り合いが基本的な戦い方でしたけど、今回は違います!二刀流の刀に、ムチ、ハンマー…というように、イェーガーに武器が搭載されている!こその躍動感たるや!れによって戦い方のバリエーションが格段と増え、見ていて楽しい!飽きない!しかも何よりかっこいい!!!



あとは小型イェーガーのスクラッパーも登場。これはアマーラが独自に開発したものなので決して強かったり派手な攻撃ができるようなものではありません。しかし、その小ささを生かしてちょこまかと逃げ回ったり、球体に変形して街を駆け回るというスピーディなアクション!球体ってやっぱ可愛いから、カッコインだけどどこか可愛さもあってほっとする。


それからスクラッパーは最終盤めっちゃファインプレーを連発しますね。溶接ができたりちっこいので救出などに役立つという優れもの。あと可愛い。という感じで、イェーガーが本当に進化しています。




戦いの様相もだいぶ進化しました。特に前半。


謎の現象で身元不明なイェーガーが出現。緊急事態にイェーガー対イェーガーという、前作ではできなかった戦いも見られるという!


巨大ロボと巨大ロボが戦ってたらそりゃあ楽しいっすよね!楽しいっすよね!!!


ミサイルを撃ちまくり、殴り合い、剣で斬り合う巨大ロボ!楽しくないわけがない!!!


しかも舞台設定が面白くて。最終決戦が東京なのはご存知の通り。だけどイェーガー対決の舞台は一回目が確か中国の大都市で、二回目が氷河の上なんです。大都市での戦闘は、とにかくビルを破壊しまくる戦闘。ミサイルをぶっ放して、ガラクタを投げつけて、もう街が壊滅しちゃうってくらいに破壊しまくるwwwそんでもって氷河の上では打って変わって、破壊するようなものが何一つない自然のど真ん中。ただ地面が氷なので、殴れば割れるわけです。ここで水中/氷上という二つの景色を行ったり来たりという戦闘シーン。水中からドッカーンと地上に飛び出してくる様は「ヒャッホーーーーー!!!」ってなもんです!!


それから。


日本で巨大ロボットといえば、空を飛ぶ姿がよくありますよね。前作ではなかったのだけど、今回はイェーガーが飛びます!!!煙を上げて飛びます!かっこいい!!!最後にははるか上空から一直線に急降下しkaijuに体当たりするという決め技。やっぱり飛んでるロボはかっこいいですわ。


あとはイェーガーの決めポーズもあり、弾丸乱打戦もあり、本当にロボットのかっこよさをこれでもかと詰め込んだ戦闘シーンの連続でした!!!






そして BIGGER IS BETTER を最も体現したのが、他でもないKAIJUです!


今回はイェーガー対決が前半をしめるので、kaiju自体の登場は前作よりも少なめの印象。しかし最後の最後に大仕掛けをしてくれます!それが三体合体して巨大化するというもの。単体ではなんとか勝てそうだったイェーガーも、巨大化したkaijuには呆然としてしまいます。

合体後がこれ。


それもそのはず、合体したkaijuはイェーガーでも見上げてしまうほどでかい。そいつが地面を叩きつけただけで4体のイェーガーが吹っ飛ぶほどの破壊力を持っているという。


んでこのkaijuがマジでかっこいいんだ。泣


前作でデルトロ監督がこの映画は「巨大怪物への美しい詩である」と語っていたようですが、その精神は今作でもしっかり引き継がれていて。「こいつには勝てねえ」ていう絶望感もさることながら、「こいつが暴れるところが見てええええ!!」てなるような。


その姿はぜひ劇場でご覧あれ。




溢れる日本愛!あの日本のイェーガーも出てくるよ!!

最後に、忘れてはいけないのが、この映画の日本愛の深さではないでしょうか。


まあ何と言っても最終決戦地点が東京てところです。前作で塞いだはずの地底の裂け目がまた決壊し、kaijuが三体出てくるんですが、こいつらが向かうところがなんと「Mt.Fuji」なんですね。富士山を大噴火させることで地球上にガスが蔓延し、人類は滅ぶ、と。俺たちどんだけ危ないところに住んでるんだ!!!というね笑。


そんでそのkaijuたちを待ち受けるのが東京ですよ。近未来の東京は看板から何からバーチャルリアリティみたいにホログラムになっていて、さながら「近未来チック」って感じでした。東京タワーが出てきたりするわけではないけれど、きっとこれが世界のイメージする「近未来の東京」なだろうな、って。


でも日本愛が感じられるのはその「地名」だけではないです。例えば新型のイェーガーが暴走するところはエヴァに似ているところがあったり。イェーガーのフォルムが日本のアニメのそれに似ていることがネットで話題になったり。(読んでいただいたらわかる通り、全く詳しくないですすみません)


きわめつけはこれ見よがしに映るガンダム像ですよね〜


戦闘の影響なのか真っ白になっちゃってるんですけど、どう見てもって感じですね。実際に監督とボイエガがダイバーシティのガンダム像の所で写真撮ってたりしたらしいです!


町山智浩さんが「二週連続でガンダムが出てくる海外映画が公開される」みたいなこと言ってて、一つが「レディプレイヤーワン」なのはわかったんですが、もう一個の方はこれか。まあ冷静に考えたらわかるんだけどちょっとそれにしてもびっくりでした。ちなみにガンダムの方も全くわかりません。



てな感じなので、ぶっちゃけ「これ日本でヒットしなかったらどうするよ?」て案件では?「日本のみなさん!見てください!!!」感がすごく伝わってくるのに最速上映のお客さんはコナンの方が盛況だし…。


どうする日本!?コナンにもしんちゃんにも負けてらんないぞ!!!



最後に

一つだけ言いたいのは、リーウェン・シャオていう女社長を演じたジン・ティエンさん。超美人。やばい。しかも衣装がセクシー。やばい。アップライジングしちゃうよこれ!!!!


中国の歌手出身の女優さんとか。最近では『グレートウォール』とか『キングコング:髑髏島の巨神』などに出てるんですか?全く気づかなかったよ?




こんだけ良かったところを書いているので残念だったのは、パイロットの訓練生が数人出てくるんだけどその描写がちょっと足りなかったところ。キャラ立ちがそこまでしてないので何人か埋もれちゃってる…


そう、我らが新田真剣佑が(泣)


まっけん楽しみにしてたのに!!!!出番すくねえよおお!!!!!セリフも大してないよお!!!!!!!
まっけんのかっこいいところはどうやら『ちはやふる』の方で見るしかないようです。まあ今回もかっこいいのは変わらないけど。




それからそれから。最後のあのシーン。あれはもう続編のフラグですよね?今度は地球の外へ?いや〜楽しみが広がりますなあ。




多分男の子って、いや女の子もそうなのかもしれないけど、


でかい!強い!速い!


みたいな単純明快な形容詞に惹かれるんではないでしょうか。鉄道オタクも、宇宙おたくも、そしてアニメオタクも、そうした単純明快な形容詞に刺激を求めていて、興奮を覚えている。そしてそのDNAは誰しもが持っているものなのではないのでしょうか?


中国で、シベリアで、基地で、東京で、大暴れするイェーガーとKAIJUを見ながらそんなことを思うのでした!


BIGGER IS BETTER!!!!


大きいは正義!!!


もちろんスクリーンもしかり。ぜひ劇場でご覧あれ!!!!







85点