『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』 時代が追いついた!よかったねベッソン!


今回は


『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』


です!!!





ファンタジーで超SF!視覚に攻めてくる映像の数々をどうかご覧あれ!ていうかヒロインがエロ可愛いかっこよすぎます!!!


ローレリーヌ役カーラ・デルヴィーニュさんがエロ可愛いかっこいい!!!サイコー!!!!


とりあえずですね、話のないよに入って行く前に、言いたいことがあるわけですよ。


ヒロインのローレリーヌが超いいんだ!!!!


てかこの女優さん、カーラ・デルヴィーニュさん。初めましてなんですが、本当にいい。と言うか好み。単純に。





登場シーンなんて本当にセクシーだし、そうかと思ったらお嬢様な格好もしていてそれが可愛い。でもってアクションシーンもやっていて、ちゃんとかっこいいヒロイン像になっている。この映画、このカーラさんが魅力的に見せられるように見せばをいくつも作ってるんですね。別のにそのために作られたわけじゃないのは百も承知だけど笑。いろんな一面を覗くことができて、すっかり魅了されてしまいました!


色々調べてみると、最初はモデルさんからスタートして、スーサイドスクワッドとかにも出ているんですね。全く気付きませんでした。確かに人間離れしたような外見ですからね。目が大きくて綺麗。


というわけで、カーラ・デルヴィーニュさん、宜しくお願いします!!!どうか!!!


SF諸々を詰め込んだ世界観、だけど超新しい?

さて、本題に入っていきましょう。


この映画、気に入ったと言う人には色々なお気に入りポイントがある映画だと思いますが、まず何と言ってもその世界観が一番でしょう。良くあるSFの世界観とはちょっと一味もふた味も違ったものが楽しめるのではないかと思います。


まずその特徴と言ったらカラフルな色合い。本作の世界では、様々な宇宙人(といっちゃっていいのかな?)が共生しています。その宇宙人や宇宙人が住む場所が色鮮やかなんですね。


ていってもよくわからないと思うので、いくつか画像を乗っけときますけど。







透き通るような青に、眩しい蛍光色、そのほかにもきらめく金属色やビーチの鮮やかな色。どこを取っても「色が攻めてくる」んですね笑。


ヴィヴィットな色がこれでもかと詰め込まれた世界。特に題名にもある通り「千の惑星」が集まった都市「アルファ」には宇宙全体から宇宙人が集まってきているんですね。それだけにそのバラエティも多種多様を極めています。この「アルファ」の説明シーンだけでもうお腹いっぱいってくらいに強烈なビジュアルを楽しめると思います。


さて、この前この映画の予習として『フィフス・エレメント』と言う映画を見てきたんですけれども。これも今作と同じ監督のリュックベッソンで、ジャンルがSFというところも今作と同じです。この映画でもたくさんの宇宙人が出てきて、また世界観としても色鮮やかないってしまえば「ベッソン節」みたいなものを感じることができました。


ただ、正直ガッカリだったのはそのビジュアルのまあなんというか、うん、「残念さ」!


宇宙人は基本的に着ぐるみだし、CGも使われているんだけどなんていうかこうチャチなんですね。うん。チャチ。絵から浮いてしまっているかのような印象を受けてしまい、現代のCGまみれのスペクタクル映画に慣れてしまった僕なんかからすると正直う〜ん、て感じでした。


それというのも、『フィフス・エレメント』ができたのは1997年、今から二十年前ですよ。そりゃあCGもまだまだ未完成でしょう。当たり前っちゃ当たり前なんです。


そしてみた『ヴァレリアン』。『フィフス・エレメント』からの流れで見ると、「これがやりたかったのか!!!」という感想でした!やはり20年の月日をへて、CG技術はかくだんと進歩し、宇宙人の着ぐるみ感もなく、ヴィヴィットな世界観も見事に美しい出来栄えになっていました。素晴らしい!リュックベッソンは20年前にこの映像を撮りたかったんですよ!おもわず監督の歓声が聞こえてきそうになりました。


と思っていたらyoutubeでこんな動画を発見。その歓声がしっかり本人の口から語られています。必見です。



リュック・ベッソン10歳から憧れ続けた作品!『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』特別映像


こういう映像は個人的に好きですね笑。作っている人の情熱が伝わってくるので、いかに自分が簡単に作品を消費しているのか痛感させられて辛くなるという笑。でも本当に20年越しなんですよこの映像は!それだけでもわかってから見たらもうちょっと違ったんだろうな〜。


オープニング含め、『ガーディアンズ〜』ぽくていい。


ただ、この世界観にはこれまでのSF映画と呼ばれる映画ジャンルのあるあるがいくつも詰め込まれた、いわばこれまでの映画文脈を汲んだ上でのものだという見方もできるのではないだろうかと思うのです。


とはいっても全然詳しくないのでお手柔らかに。


例えば、キャラクターや、多民族が同じ星に暮らしている様子や、宇宙人がショーをする繁華街があったりするんですけど、そこらへんとかはなんとなくスターウォーズぽいですね。いろんな惑星通しで交流をしあって、その中で今ある人間通しの交流みたいなことが普通になされているんですよね。この雰囲気がどこか楽しくて、その世界の端っこでは戦争やら奪い合いやらが起こっているとはちょっと思えないような感じもあって。また宇宙人のデザインも、これはスターウォーズに似ているかは別として面白かったです。地球の動物に似ているようなものもあって、どこかチャーミング。しかも宇宙人それぞれには個性というか性格みたいなところもあって。(大阪のおばちゃんはおしゃべりで商売上手、みたいな感覚ですよね)


あと個人的にヴァレリアンの愛用機アレックスがなんとなくミレニアムファルコンに似ていたりするような気もします。後ろ姿が何度か見られるんですけど、その様がどこかミレニアムファルコンに見えて。



さらにいうと、昨今高評価を獲得したMCU発のSF映画、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の要素も見られた今作。『ガーディアンズ〜』の特徴といえば何と言ってもSFと70年代や80年代音楽の融合、といったところでしょう。


今回もサントラ聞いてるとわかるんですけど、その年代の音楽がいくつか出てきますね。


まずはオープニングのデビットボーイ「space odity」。この歌の使われ方すごい印象的ですね。まあその話はまた後で。それから予告編にはビートルズ「because」が。この歌は劇中では出てこなかったと思うのですが、予告編にだけ使われるというのも面白い。


それから年代は少し違いますが、チャールズブラッドリーの楽曲(このかたはつい去年の9月に亡くなった遅咲きのソウル・シンガーなんですね、初めて知りました…)、90年代のポップ・ミュージックとかも使われていて、音楽も多様性に富んでいるという印象です。


こんな感じで、SFの枠にとらわれない音楽の使い方がされていて面白いですね。こういうのも昨今の傾向、みたいなやつなんでしょうか。



だが劇薬とまで言えるだろうか…

ただ、ぶっちゃけちょっとそこまでガツンとくる感じもなかったかな〜と思っちゃたりしちゃったりしています一丁前に。まああくまで個人的な感想なんですけどね。


映像はすごかったし、話も面白かったし、キャラも良かったと思うんですけど。前評判ではコピー通りの「劇薬」とか、「観るストロングゼロ」とか、「酒飲みながら脚本書いた」とかと言われてたので、「どんだけやべえんだよ!?」と思いながら見にいったんですけど、そういわれるとそこまでかなあ?という印象になってしまって。


多分だけどバトルシーンとか、スペクタクルシーンがそこまで多くなくて、映像で見せるところが多かったので、アクションとかもっと派手なものを勝手に期待してたのかな〜と思います。それだってなくはなかったのだけど。とにかくもう一つ物足りない印象でした。


後、これは絶対言えることなんですけど、3Dで見たら絶対上がるシーンがめっちゃ多いと思います!!!今回は2Dでの鑑賞だったんですが、奥行きを感じさせたり、画面奥から手前に突進してくるような動きが多かった気がして、「これは3D用のシーンだな」と思わせるものがたくさんありました。これは3Dで見たら絶対大迫力のシーンになりますよ。可能であれば映像の綺麗さも味わってほしいからIMAX3Dでお願いしたいです。



はしょれたところはあると思う。けどそれも良い。

もうちょい残念だったポイントを言わせていただくと、やっぱり長いよな〜と。何でしょうね、個人的な集中力の限界が2時間とか何だろうか。だとしたら自分にがっかりなんですが(笑)。


分量としては2時間でスペクタクルして、最後の20分に作品のメッセージと最後の大乱闘を持ってくるんですけど、正直作品のメッセージを受け取ったところでもうお腹いっぱいになってしまったというか、、、大乱闘も、実はそこまでド派手なものではないので、(SFなのに敵がターミネータくらいなレベル)もうちょっとでかいのほしいよっと思ってしまったところではありました。


ていうか、端折れるところはもうちょいなかったかな〜と。どう考えても、エピソード的にはバブルのシーンがいらないんですよね。


なんだけど!


このストーリー的にいらないバブルのシーンがすげえ面白い、楽しいところになっていて一概に「バッサリやっちゃえよ!」とも言えないのも現状で。監督が「これやりたかったんだよね〜〜」ていうのが聞こえてきそうです笑笑。でもそれくらい魅力的なシーンの数々をバブルというキャラがやっているんですよね〜。う〜ん、困った。




さっきの動画でも分かる通り、監督は20年の時を経てやりたい映像効果を詰め込める時代にやっと巡り会えた訳で。それを考えると好きなようにならせてやれよ的な思いも生まれてきます。


どこを着れば良いのかって言われると困るんだけど、もうちょい全体的にシャープにならなかったかな〜とも思ってしまいます。



後個人的に気になるのは、冒頭のところ。これまでの歴史的な流れを説明するシーンと、このストーリー上の大事な伏線となるシーンが続けて出てくるんですね。それからやっと主人公二人がでてくる。作品のオープニングは大事なつかみどころですが、普通は1シーンだけですよね、MCUなどを見ても分かるように。大事な伏線になるところを一個だけにして、その後すぐに主人公を出してくるのが定石。そこを崩すのは監督の狙いどころだったのでしょうか?オープニングのどちらのシーンもまた魅力的だったのですが、僕としてはちょっと引っかかってしまったところでもあります。


人類の歴史をクロスオーバーさせるテーマ。

さて、最後にこの作品のテーマ、メッセージを自分なりにまとめて見たいと思います。


これを語る上で欠かせないのが今作で登場する民族「パール族」ですね。美しいビーチで、膨大な力を秘めたパールを生み出し平和に暮らしていたパール族ですが、宇宙で繰り広げられていた戦争に巻き込まれて星を破壊されてしまいます。その生き残りでまた新しい住処を作り出そうと技術を学び「アルファ」の中枢に密かに身を隠して生きていました。


しかし、彼らが生きていると隠していた自らの過ちを明かされてしまい都合が悪い人類の上層部の人間は、彼らを密かに抹殺しようと企てています。そして逆に拉致されてしまうのです。


このパール族のすごいところが、かつて自らの星を破壊した(故意ではないにせよ)人間を許そうというところ。普通だったら、この積年の恨みを果たそうと復讐劇が始まるところですが、彼らははなからそんな気は無いのです。すでに自分たちを傷つけた人々を許そうとしている。逆に加害者となって間違った方の人間だけが彼らを抹殺しようとしている。自らの保身のためだけに。


この構図は恐ろしいですよ。一度ダメージを受けたサイドは何も危害を加えるつもりはないのに、かつて危害を加えた側はまだ飽き足らずに危害を加え続けようとしている。この不条理な暴力の連鎖はなんなんだと。


そしてその暴力の連鎖を止めるものはなんなのか。それこそが「愛」だ、というのが今作のテーマだと思います。


パール族がまた元の生活を送るために必要なものを手にしていたヴァレリアンとローレリーヌ。しかしそれは任務として入手していたものだったので、任務に従えば上官に提出しなければなりません。


パール族に返してあげようと訴えるローレリーヌと、これは任務なんだから返すわけにはいかないというヴァレリアン。その掛け合いの中でローレリーヌが訴える愛の必要が、印象的でした。


誰でもない他人を無償で信用してあげること、それこそが愛だ、と。
実際にパール族が危害を加えようとしていないことは見ていればわかります。過ちを犯した人間を許してくれた彼らの愛を、信頼を受け入れよう、というローレリーヌの主張二よって、ヴァレリアンは心を変えます。


まあそれまで不真面目に冒険していたヴァレリアンが「任務が!」とかいい出したのは急にどうしたと思わないでもありませんでしたが、そんなことはどうでもいいや。


「正義のためだ」という名目でたくさんの人々を傷つけてきた人類の歴史と、このパール族の運命を重ね合わせないでは入られません。そしてその暴力の連鎖は今も続いていて、戦争の爪痕を未だ残して苦しんでいる人だってたくさんいます。そのことを思う音、やはりパール族が人類を許したという心情の変遷がいかに偉大かということを思い知らされました。一度起こってしまった暴力に、それを受けた側はどうしたら良いのか。それを加えた側はどうしたら良いのか。どちらかが先に愛を提示しないと、向こう側だって愛を提示できない。本来は人類が提示すべき愛に対して、それを待ちながらこちらも愛を提示するパール族。僕らもそうしましょうなんて鷹揚なことは言えないんですけど、受けた暴力に対してどのように答えれば良いのかと考えてしまいました。



最後に:やっぱレオ様に激似!!!

て真面目なことを言っておきながら、ずっと思っていたのは、主人公ヴァレリアンを演じるデイン・デハーンくんがレオ様に激似だということ!!!!


右がデイン君ですよ。


と思っていたら『アメイジングスパイダーマン2』でグリーンゴブリンをやっていたあの人だったんですね!てか32歳なんですね!!!!もう10歳は若く見えるよな…。




この映画あんまり興行的に良くないみたいで…。11位発進とか。でも決してつまらないわけではないので、観てて楽しい作品だというのは間違いないので、そして何より監督の20年越しの念願叶った作品ですので、是非とも観ていただきたいものです。しかもスクリーンで観ないと魅力半減する類の映画だし!


ということで、宜しくお願いします!!!