感想 『gifted』 5回くらい泣けます。マジで。

やっちまったああああ!!!!!!(泣)
と、見た直後に思いました〜なんでかって?大傑作だったからです!


監督が『アメイジング・スパイダーマン』シリーズのマーク・ウェブ監督に、「キャプテンアメリカ」で世界中に顔を知られちゃってるクリス・エバンス、通称クリエバが主演だってことで、どうしたってアメコミを意識してしまう布陣なんですが(笑)、これがまた泣かせる映画で、、、💦


なんだけど僕が注目したのが、映画レビューをやってる皆さんが傑作傑作と今年のトップテンに入れていたからなんで、この時期になってしまいました。。しかも、一回では感想を書き得ることができず、二回見てしまうというヘマをしてしまいました。


というわけで今回、もうデカめの映画館ではやっておりません。だからレビューしても見に行くところがございません。申し訳ありません。。。💦


というような感じなので、見ておられないみなさんはぜひレンタルを待ってください!メッッチャいい映画です!!!



作品情報


あらすじ

フロリダに暮らす、ちょっと変わった2人と1匹の家族。7歳の生意気ざかりのメアリーと、彼女の叔父でシングルのフランク、そして“歴史上一番すごい猫”のフレッドだ。互いがいるだけで、毎日が記念日のように楽しい時間は、メアリーが学校へ行くことになり揺らぎ始める。彼女には、生まれながらにして数学の天才的な才能があった。「普通に育てたい」というメアリーの母である亡き姉の遺志に従って、フランクはメアリーの英才教育を頑なに拒む。しかし、そこへ縁を切ったはずのフランクの母親が現れ、彼からメアリーを奪おうとする。歴史を変える才能の開花か、愛する者と生きる人生か─果たして、メアリーにとってどちらが幸せなのか? さらに悩めるフランクには、姉から託された“ある秘密”があった─。

かつてないビターでシャープなラブストーリー『(500)日のサマー』でセンセーショナルなデビューを飾った後、『アメイジング・スパイダーマン』とその続編を監督し、世界的大ヒットを成し遂げたマーク・ウェブ監督。ヒューマンドラマが自身の原点だと語るウェブ監督が、久々に超大作を離れて「映画を愛する純粋な気持ちに返りたい」と願っていた時に、めぐり会った脚本を映画化。天から非凡な才能を与えられた少女の育て方をめぐって対立する祖母と叔父を通して、本当の幸せは何かを問いかける。全米が恋におちたチャーミングな2人の掛け合いと、心のノートに書きとめたい数々のセリフで、“自らの手で作りあげる家族”の素晴らしさを描く感動作。

                    (公式ホームページより)


GIFTED | Official Trailer | FOX Searchlight


スタッフ、キャスト


<スタッフ>
監督 マーク・ウェブ
脚本 トム・フリン


<キャスト>
クリス・エヴァンス -  フランク・アドラー
マッケナ・グレイス-  メアリー・アドラー
リンゼイ・ダンカン -  イヴリン・アドラー
ジェニー・スレイト -  ボニー・スティーヴンソン
フレッド - フレッド(ペットのネコ)




はいというわけで、感想行って見ましょう!!!






















感想

マッケナ・グレイスちゃん演じる女の子のかわいさに引っ張られる101分!

まーず何が魅力かってこれでしょう。何はともあれこのメアリー役のマッケナちゃんがさいっこうなんです!!!



これオフショットとか見てると本当にこの子すっげえかわいいなってなりますよね。今後注目すぎる!なんか『キック・アス』の時のクロエちゃんみたいな感覚を抱きました。


どうしてあんなにおませさんが似合うのかこの子は!っていうね。しかもそのおませさん演技が「いやらしくない」「うざくない」。そこがすごいと思います。様になっているというね。




というのも、彼女は天才小学生役なんですね。で、天才数学者だったお母さんは生まれてからすぐに自殺してしまって、その代わりに叔父のフランクがメアリーを育てている、と。


だから、このメアリーの天才っぷり、子供離れした雰囲気がないともうこの映画がご破算になっちゃうわけなんですが、その点を見事にクリア、というよりも合格点を大幅に超えた名演技しているわけです!!


まゆの上げ方ため息のつき方、「ホーリーシッ」、「グッドモーニングミススティーブンソン」などなど、可愛さ全開なんです!これだけ追っても101分楽しめると思います!


な、ん、だ、け、ど!


それは表の顔であって、いわば振りであって!本当のかわいさは、その裏。


あどけなさ、幼さ、泣いたり叫んだり歌ったり、笑ったり怒ったり、感情むき出しの7歳の姿。


そのギャップが魅力を醸し出しているんです。魅力、といえばもうここなんです!あれだけ大人びた女の子なのに、いざフランクとかフレッドと一緒になると、もう子供になってしまう。そのギャップ。いや本質の幼さに魅力を感じてしまうわけです。


フランク役のクリエバ。キャップはどこに?な影のあるイケメン役。

メアリーのおじさんで保護者役の主役、フランクをやるのはキャップ(キャプテン・アメリカ)ことクリス・エバンス。ぶっちゃけ白シャツ姿はオフのキャップにしか見えませんwビジュアルだけいえばね!

これが、

これっていうね笑



なんだけど、ここまでキャップのイメージがついちゃったにもかかわらずうだつの上がらないおじさんをよくやってる!!


劇中でも「影のあるイケメン」、と評されている通り、朴訥としたパッとしないおっさんである。ぶっきらぼうだし、女口説いちゃうし、バーのところとかいやらしい目をしていたよね〜って感じでして。


一方でやはり心に影を抱えた存在でもある。ここがとても人間的で魅力的。


自分の失態を姪っ子のせいにしちゃったり、姉の自殺を自分のせいかもしれないと抱えていたり。そういう弱さもある。


やはりここもギャップ。大人だって弱いところはあるんだよ、と。



そしてギャップという点ではミススティーブンソン



またこいつは、、、なやつで個人的にはもう最高でしたけどねwww登場からなんかエロいと思ってたよ!ナイスキャスティング!


先生なのにお酒でやらかしちゃうっていう展開が萌えポイントなだけでなく、やはりギャップを醸し出している。いい役でした。ジェニー・スレイトさん、覚えておきましょう。どうやら声優としての方が最近は活躍しているようです(『レゴバットマン』『ズートピア』、、、)。


ってええええええ!!!!!!!
この映画を機にこの二人付き合ってたのおおお!!!!!!しかもちょっとしか続かなかったの!!!!!


詳しくはこちらをどうぞ↓




で、最後の重要人物としては、おばあちゃんのイブリン。こいつは半ば悪役で出てくる存在。天才小学生の孫をでかい学校に入れるため奔走します。一見その行動には理屈がとおった正論に見えるんだけど、その実なんでそんなことするかってーと、結局祖母としてではなく、数学者として逸材を発見した、ということにすぎない。人間としてではなく、数学者としてメアリーを愛している。



それは実の娘についても同じで、実際劇中でも「母娘という関係を超えた」関係だったと言っている(思っている)。


で、そのイブリンが最後に見せる涙には何があったのか。


これは、実の娘が完成させた問題を解く過程を初めてイブリンが知る場面だったということ。詳しくはいえないんだけど、イブリンの娘さんがそれまでどのようにして数学という生涯においての使命と向き合ってきたのか、というのを最後知るわけです。その過程を記した紙が何枚も出てくるんですね〜で、それが、ところどころしみてるんです。これが汗なのかそれとも涙なのか、というところは完全に想像に任されるんですが、とにかく、その努力と苦痛と、その中にあった微かな喜び、というものがこの紙を見ただけで伝わってくる、という。


それまで結果や数字でしか娘を評価してこなかったけれど、その裏にあった「涙」を思わぬ形で知った。それによって初めて娘としての、人間としての姿を知ることができた。と言えることができるでしょう。


悪役を最後まで悪役で終わらせず、そこにも何か希望を見せる。というかやはりこれはアメコミ映画ではないので、勧善懲悪がしたいわけではないですよ、というところ。人としての成長とか、生き方はいくらでも変えられるんだよ、という希望の小さな端緒を見せてくれる描き方をしていました。



、、、というように、この映画は二面性の連続で出来ている!と言えるでしょう。そしてそれこそがこの作品の魅力でしょう!


ギャップが泣かせる。この作品では誰一人としてできた大人が出てこない。完全に強い人はいない。誰でもなにかよわいところがあるよ、と。それが人を魅力的にしてるんだよ、と。



全編通して描かれる、フランクとメアリーの愛情。美しいです。

夕日の海岸で、フランクとメアリーがじゃれてるシーン。あれめっちゃいいシーンでしょ!いいシーンなんですよ!


メアリーが「神様はいるの?」「知らない」みたいな問いかけがあるんですね。で、その向こうからすんげえ強い夕日が照らしている。二人は影しか見えないんです。
で、色々と掛け合いがあった後に、フランクが一言。「俺たちは一緒だ」って。
結局メアリーはそこが不安だったんだって。それをわかっているフレッドの愛をかんじるし、そこを不安に思って、そんな形の質問で問いかけてるメアリーが愛おしくて。2人の愛をオレンジ色の夕日がまぶしく照らしている。



それから個人的に好きなのが、バスで意地悪された同級生の報復にメアリーが怒っていじめっ子を殴りつけるところ。目が必死なんですよ。キャラクターがすげえ出てるし、必死さが健気で。


からのホームルームのあれですよ!!あれは泣いちゃうなー。あれもともと嫌ってた男の子なんですよね、いじめられちゃったのは。それをあんな風に賞賛するって。大人でもできない。あれありきで、最後のフレッドのセリフにつながってくるんです「おれの育て方は間違ってなかった」って。



それで言ったら片目の猫のフレッドもそうか。ホームルームでメアリーが紹介してました、「誰も気づいてないけどこの猫はすっごく賢いの!」みたいな。それって暗に自分のことを暗示してるし、母親がいない、という自分の欠落を「片目がない」フレッドで暗示してるのかも。そしてその猫を大事に大事にしている。その溺愛っぷりが、「この子がいかに愛情深く育てられたのか」という点を形作っている。



あとは音楽の使い方がすごく上手だなーと思いました。音楽というか特に無音。
あと産婦人科のところ。家族のドキドキや、待ちくたびれた感を出すために無音を作り、それがタメになり、そして感情を爆発させる。というため。


あとは海岸のさっきのシーンとか、のどか〜な穏やか〜な音楽が、2人の関係性や生活を見せている。



というように、名シーンが本当にたくさんあるんです!!!


これが本当にオススメな理由は、今年一番泣くシーンが多かったってとこなんです。(ちなみに、一番多量に泣いたのは『ララランド』のラスト)


これ以上描き続けるとちょっとおわんなくなっちゃうんで、名シーンとその魅力だけまとめて最後に記しておきますね。



・夕日を背に「神様はいるの?」「知らない」、、「俺たちはずっと一緒だ」
夕日がめっちゃきれい。それから台詞。神様、っていうものを語り合う二人の間に流れる、二人にしかわからない空気感が流れている。それから、「神様」という自分には把握できないものについて話し出すメアリーが、「自分の運命」というやはり自分には把握できないものを不安に感じているというところ。この不安を、フランクが優しく受け止めてあげるという流れが泣かせます。


・バーでいい感じになるフランクと先生。
これ絶対なんかあるっしょ!と思わせておいて、なんもないかと思わせておいて、やっぱなんかおきたあ!!な、タメと爆発の具合が上手。後、個人的に先生役がエロい。


・先生がおうちから出てって、メアリーとフランクが話し合うところ。
メアリーが約束を破ったとこで、気まずくなってしまう二人。とはいえ本当に悪いのはフランクです。なんだけど、フランクはそれをメアリーが約束を破ったせいにしちゃうし、なんなら自分の時間が欲しいってメアリーに対して行っちゃう。これは叔父としては絶対言っちゃいけないことで、メアリーは凹んじゃう、と。そっからフランクが「悪かった」とちゃんと謝って、「人ってのはたまに本心じゃないことを言っちゃったりするんだ」って話をする。このくだりからも、お互いにもちろんメアリーは子供だし弱いんだけど、フランクだって弱さとか未熟さを持っている。この二人が歩み寄って関係を気づいてるんだってところが描かれていて、泣きました。


・産婦人科でのメアリー
自分の出生について悲しみを覚えるメアリー。そこでフランクは彼女を産婦人科に連れていき、出産に伴うドキドキの待ち時間と喜びの瞬間を見せる。この演出、僕はすごいと思いましたよ。ここでなんも関係ないひと達が出てくるっていうところがまた、良い。その場面を見せられたメアリーの表情もすっげえいいですね。



・後半の、メアリーの泣きシーン。
ネタバレの関係で言えないんですけども、後半ある重大な決断をしなければいけないフランク。それによって悲しみの表情を見せるメアリー。それまでの「ずっと一緒だ」という台詞がここで良くも悪くも聞いてきて、その泣きの表情がもうきますきます!!そしてそれから、フランクの「こうするしかなかったんだ、、、」な表情をメアリーには見せないあたり。良いです。


・やっぱりラストの見せ場!!
先ほどのシーンからの、フランクが決断をしますね。そこで生じるフランクとメアリーの掛け合い。『そして父になる』を彷彿とさせました。振り向かない子供と振り向かせたい話したい大人、という構図。それからそれから、最後の最後にメアリーがするフランクの顔にするあること!これ!まじ!これでぜんっぶ持ってかれちゃうような、マッケナちゃんの魅力と、台詞の魅力と、やっぱりクリエバの表情が最高ですね。全てのピーク。でした。




最後に

どうしてこのタイミングになってしまったのか、、自分の管理不足に辟易しました。。。


本当にオススメな一本でした。まじで。ここで今年10本にはいるような奴を出しましたね。。。本当にオススメ!


本当に恵まれているとはどういうことなのか、天からの授かりものというものが表すものとはなんなのか。


というわけで、泣いてください!!!


以上!







最後まで読んでいただいてありがとうございました!!!



12月19日、21日(計2回)